「月影の鐘」と名付けられた梵鐘は法然上人八百年大遠忌の讃仰、および平成堂宇移転整備を記念し、檀信徒により奉献されたものです。以前の鐘楼堂は移転を機に取り壊し、梵鐘(1680年製)は元浅草の唯念寺に里帰りしました。新しい梵鐘の設計監修は三橋國民氏、鋳匠は「岩澤の梵鐘」の岩澤一廣氏です。
この梵鐘は先年に永平寺に納められた鐘と同じ造りで、長い余韻を特徴としており、大変美しい音色で響きます。撞木(しゅもく)は本来、棕櫚を使うものですが、棕櫚で作った撞木はとても堅く鐘が破れる恐れがあるため、鋳造後約10年間は柔らかいヒノキの撞木で撞きます。 |